関節リウマチとは、どのような病気なの?
リウマチ…一般的には、慢性関節リウマチのことをいいます(=ここでは関節リウマチと呼びます)。
関節リウマチは、身体中の関節・周囲の骨や筋肉に強い痛みを感じ続ける疾病です。
[始めは1つの関節部分が痛みだす→放っておくと、身体中の関節が痛みを発症→最終的には、関節自体が破壊されてしまう]
もう少し具体的に説明します。
関節リウマチを発症すると、身体全体に倦怠感/継続的な微熱/食欲減退等々になります。さらに異様なほどの目や口の乾き/関節以外の臓器(肺・皮膚)の疾病を発症…関節リウマチは膠原病の1つとしても位置付けられているのです。
(膠原病=皮膚/関節/筋肉/血管など全身の至る部分にある結合組織が、病変として生じた症状を総称した呼び名。)
関節リウマチは、決して死に至る疾病ではありません(=ガンや脳血管障害と比べて…)。しかし世間では、「関節リウマチ=難病」というイメージが定着しているのも事実です。
それは、関節リウマチに対する認識不足によるものだといえます。何故なら、早期発見・早期治療さえすれば、それ以上の悪化を食い止めることができるからです。
そうした関節リウマチの患者数は、日本全国で100万人以上いるものと推測されています。発症年齢は高齢化するに伴い、増加傾向にあります。
しかし、若ければ発症しないという疾病ではありません。早ければ20歳代で発症する場合も…そして30~50歳代が発症年齢のピークだといわれています。つまり、人生の中で最も充実/多忙な日々を過ごしている時に発症する…それが、関節リウマチの特徴ともいえるのです。
また関節リウマチの大きな特徴の1つとして、女性に多く見られる疾病ということが挙げられます。実際、男女比=1:4…圧倒的に女性患者が多いのです。
女性に関節リウマチが多い原因として、女性ホルモン/妊娠-出産が関係していると考えられています。
女性だけにあるホルモン=乳腺刺激ホルモン/卵胞ホルモンなどは、女性自身の免疫反応を高める働きを持っています。しかし妊娠期間中、乳腺刺激ホルモン/卵胞ホルモンは免疫反応を抑制されます。そして出産を無事に終えると、急激に免疫反応が高まります。つまり、免疫反応を高める/抑制するといった繰り返しが、関節リウマチを発症しやすくさせている要因だと考えられているのです。
また関節リウマチは、関節の痛み以外に血管炎症/貧血なども症状とし引き起こすこともあります。
関節リウマチは、早期治療さえできれば2~3年で治癒できます。しかし知らぬ、存ぜぬ…放っておけば一生付き合わなければならない、厄介な病状でもあります。